岩手花巻大沢温泉の紹介:四季と趣

先日紅葉の綺麗な時期に大沢温泉に泊まりました。春夏秋冬ひととおり泊まることができたので各々の季節とそのほか紹介記事を投稿します。

お風呂や食事については下記リンクのnoteの記事をご覧ください。一応有料記事ですが、大沢温泉の記載分は無料です。

東北の格安自炊宿で温泉三昧:旅行の攻略法

四季の大沢温泉ではいつも定点で撮っている位置からの象徴的な画像を掲載します。豊沢川にかかる館内の橋から自炊部、旅館部の全景を取れる位置です。
お風呂の写真もありますが、撮影禁止とされていなかった10年前くらいに撮ったものです。

□秋の大沢温泉
今年初めて紅葉の綺麗な時期に泊まることができました。なぜ今まで泊まれていなかったのかというとこの季節とても混んでいて予約が取りづらいことと、自身の体調の悪い時期なので早めに予約もしづらいという事情もありました。今回は数週間前にキャンセルが出たのを見つけて予約しています。最近の大沢温泉は特に一人では予約が取りづらくこのパターンが多くなりました。

秋定点

こちらが定点ポイントから紅葉の眺め。奥の山々も黄色く色づいていてなかなかに綺麗です。

秋入口

県道から自炊部の本館へと降りていく坂道から。

秋中庭

自炊部はいくつもの棟が組み合わさっているのですが、中庭のような位置の木々は鮮やかに色づいててとても綺麗でした。

□冬の大沢温泉
冬の大沢温泉はそこそこ雪が積もります。花巻市街から少し山の方に入った位置にあるので、駅周辺にあまり雪がなくとも雪景色が楽しめます。

冬定点

2月中旬の一番雪深い季節の定点ポイントからの写真です。

冬露天から

露天風呂から眺める雪景色は最高!といいたいところですが、このくらいの時期になると朝はマイナス10℃くらいまで下がるので、そのなかで全裸になるのが辛いところ。凍えた後つかる大沢の湯もまたいいものかも知れません。よく温まるお湯なので、少しつかれば雪見風呂の至福の気分になれると思います。

冬橋

別棟の菊水館に渡る橋は除雪がされておらず30cmくらい積もった圧雪の状態。渡ろうとしたのですが、めまい持ちの身としてはこの欄干があってないような状態は川に転落しそうでとても怖い。少し渡ろうとしたあと、諦めました。

□春の大沢温泉
桜の季節の大沢温泉です。関西在住ではこの季節に花巻まで飛ぶのは厳しかったのですが、東京に単身赴任生活となり実現できました。桜の木もたくさん植えられておりこの季節もとてもいいです。

春定点

まずは定点ポイントから。ここからではあまり桜に木は写らないですね。

春ハウル

ここ数年菊水館で開催されているジブリ展で屋外展示されている「ハウルの動く城」のバルーンが置かれている駐車場は桜がたくさん植えられている花見を楽しめるほどです。

□夏の大沢温泉
単身赴任となる以前の開催在住時は夏休みに湯治に訪れていたので、この時期の写真はたくさんあります。

夏定点

こちらは今年の夏の定点ポイントからの写真です。雨が極端に少なく、上流の豊沢ダムは貯水率0%にまでなってしまっただけあって、他の定点ポイントの写真に比べても水が少ないのがわかると思います。

夏露天

10年以上前に撮った橋からの写真。露天風呂が丸見えなので誰も入っていない朝に撮ったものです。ちなみに今の女性専用時間帯はこの橋は立ち入り禁止なのでご安心ください。
個人的には朝の明るい時間からの景色が一番好きで、真冬でも我慢して露天風呂で朝風呂は欠かしません。

□旅館時代の菊水館

ここからはそのほかの趣深いスポットについて書きます。
いまはギャラリーとして使われている菊水館ですが、2018年までは旅館部として泊まることができました。基本昔から自炊部に泊まっていたのですが、片手で足りる回数くらい菊水館に泊まったこともあります。10年以上前になりますが、小学校低学年だった長男と泊まったときの画像がいくらか残されているのでここで紹介します。

茅葺き

菊水館の平屋部分の茅葺き屋根の宿泊棟は南部藩時代から続く建物とのこと。いまの「昔ギャラリー茅」という名称もこの茅葺き屋根の建物が由来でしょう。

菊水館入口

今と大きく変わらないのですが、入口はこちら。瓦葺きの二階建てに建物にフロントがありました。

菊水館部屋

茅葺き屋根の宿泊棟は六畳間、八畳間の部屋が連なり、「梅の間」と呼ばれていました。いまは壁をすべて取り払って大きなホールとして運用しています。

南武の湯

こちらが、入口手前の豊沢川のほうに張り出した位置にあった「南部の湯」で、自炊部など他の宿泊者でも外来でも入ることができました。小ぶりのお風呂ですが、木のぬくもりを感じるとてもいいお風呂で今入れないのはとても残念。使われなくなってからもう8年くらい経っていて配管などもダメになっているでしょうから再開は難しいでしょう。

夕食

菊水館に宿泊した際の夕食がこちら。山水閣では豪華な旅館食になるわけですが、小食の身としてはこのくらいが適度で味もよくてとてもよかったです。梅の間であれば一泊8000円程度だったのでコスパもかなりよかったですが、あのように改装されてしまってはもう宿泊施設としての再開はありえないか。自炊部で低価格で泊まれるだけでも十二分にありがたいのですが一部だけでも宿泊できるように戻してもらえると嬉しいなあ。

□そのほか趣深いもの
自炊部は築200年の部分もあると言われている古い建物なので、いろいろなところに時代を感じさせるものが残っています。

古花巻電鉄

昭和40年代まで花巻駅から路面電車が通じていました。館内に廃止になった際の写真が展示されています。今も花巻駅近くの公園に静態保存されていますが、車幅が極端に狭く椅子に向かい合って座ると膝がつきそうになるくらいだったとか。
ちなみのこの路面電車極めて鈍足で花巻駅から大沢温泉までの約15kmほどを35分かけて走っていました。今の路線バスがちょこまか停留所に泊まっても25分ですからよほど早いです。とはいえ、あの道を路面電車が走っていたなんて今となっては信じられません。

入力の仕方

入浴の仕方の貼紙。旧仮名遣いで書かれているので戦前のものでしょうか?「逆上症の方」というのが読めなかったのですが「のぼせしょう」とのこと。「先ず用便を済ませてから」だそう。

古掲示

館内の柱にも旧仮名遣いで書かれたこんな掲示があります。よく通りかかる位置にあるので、毎回気になってしまいます。

古広告

最後に「専売公社」のポスター。今となってはたばこの広告は厳しく制限されているので、このようなポスターが作られることもないのでは。ふと気づいたのですが、このポスター貼り続けても大丈夫なのかな?すでに広告の体をなしていないのでいいのかな。

温泉宿の紹介というとお風呂や食事の紹介が一般的と思いますが、定宿で何回も泊まっているのでこんな変化球の記事を書いてしまいました。それらを含めたビシッとした紹介記事も書きたいのですがなかなか書く時間がなくて残念です。

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