先日訪問した大阪狭山市にある大阪府立狭山池博物館について投稿します。地味なテーマの博物館だと思っていたのですがビックリするほど立派な施設でした。
県境を越えての移動自粛が解除されたとのことで訪問するところを探していました。それほど頑張るつもりもないので程よい位置にある狭山池博物館に決定。
近鉄で難波に出て南海に乗り換えて大阪狭山市駅へ。市を代表するような駅名なのに急行は止まりません。たしかに市役所以外は大した施設はないようです。目的の博物館は徒歩10分程度。その手前にある狭山池公園を通っていきます。
梅雨の時期だけに曇りでしたがとても気持ちのいいところです。池の周囲は遊歩道になっていてジョギングや散歩をしている人が沢山。いかにも市民の憩いの場という印象。こちらが日本最古のため池とのこと。
その堤の淵に博物館はあります。比較的新しい博物館とのことでしたが、外観からしてビックリするほど立派な建物。しかも入口までが迷路のようになっていてどこから入ったらいいのかわからん…
ようやく館内に入るといきなり巨大な断層?が。堤の断面を切り取って展示しているとのこと。すごいスケールです。展示は時系列に建造時の記紀の時代から平成までに分けて改修の内容などが紹介されています。
展示で面白いと思ったのが「敷葉工法」。単純に土を盛るのではなく葉のついた枝を敷き詰めた層を挟むことで土が滑りにくくなり地中の水分をうまく逃がすことができるのだとか。記紀の時代から中国、朝鮮を伝わってきた工法だそうで古代の人の知恵ってすごいのね。
特別展示では江戸時代に池の管理を任されていた庄屋の田中氏(苗字帯刀が許されていた)の保存文書の展示。江戸参上の詳細な記録が見ごたえありました。
一角には大阪狭山市郷土資料館のコーナーもあります。小田原の後北条氏が滅ぼされた後許された子孫がここで狭山藩として封じられたとのことです。その後現代までの展示がありました。
その後、帰りは狭山駅まで歩いて南海で帰りました。印象としては建物も立派だし展示もすごくしっかりしていてしかも無料と得して学べた気分です。入館者も多かったです。日本最古とはいえ「池」でこれだけの施設が作れる大阪府はリッチやなーと斜に構えた感想もありかと…税金かけすぎと批判されたりしないかと余計な心配をしてしまいました。