念願の登米町を探訪:仙北訪問

週末を利用して宮城県の登米に行ってきました。中世から北上川の水運で栄えた、明治初期の建物がたくさん残る趣深い街です。位置的に行きづらくずっと憧れの地でしたが、ようやく念願が叶いました。

前日は定宿の大沢温泉に宿泊。目的の登米に行くために、東北新幹線の「くりこま高原」が便利なのですが、安くあげるために、花巻からは一ノ関まで鈍行で移動です。

そば

一ノ関で時間があるので何か食べたいと思ってよった「菜のはな」という立ち食いそば屋。何の期待もしていなかったのですが「鶏舞そば」という舞茸と鶏肉ののったこのそばがおいしい。舞茸は元々好物ですし、鶏肉も味付けが絶妙。お蕎麦もおいしい。1500円ほどの駅弁と思案していたのですが、この選択は大正解でした。
新幹線で一駅乗って「くりこま高原」駅へ。通過するばかりで縁のなさそうな駅と思っていたのですが、登米までは至近の駅でレンタカーも借りられるので初めて利用しました。

レンタカー

JR駅レンタカーで予約していたのですが、店舗がなく困惑。案内を見るとトヨタレンタカーへ行けとのこと。新幹線でもこのくらいの駅になると委託するのですね。

まずはこの旅の最大の目的、登米町にある「みやぎの明治村」という施設群に向かいます。ちなみに「登米市(とめし)」の「登米町(とよままち)」に行くということでなんともややこしい。明治初期の郡区町村編制の際に由来するらしいのですが、カーナビで目的地を仮名で入れる際に困ってようやく理解しました。
登米町までは車で30分程度。駐車場はどこも無料でしたがよくわからないまま美術館横に駐めました。まずはすぐ近くの登米懐古館へ。1000円で主だった施設に入館できる券を購入しました。目的の施設はすべてそこから徒歩で行けるようなので街歩きを楽しめそう。

懐古館

登米懐古館は登米出身の実業家渡辺政人氏が寄贈により建てられた、登米伊達氏ゆかりの品々を展示しています。令和元年に著名な建築家隈研吾さんの設計で移転新築された新しい建物です。館内は撮影禁止で外観だけになりますが、登米がどんな所かを知るために最初に入館したのはよかったかも。

警察建物

続いて10分ほど歩いて警察資料館へ。

警察パトカー

明治22年から昭和43年まで警察署として使われていた建物で、入るといきなりごらんのとおりスカイラインのパトカーが鎮座しています。

警察展示

面白かったのがこちら。明治初期に字を読めない人々のために軽犯罪を絵にして示したもの。この当時ですから錦絵ってことになるのでしょうか?「第12条 男女混浴の湯屋を営んで生計を立てる者」は軽犯罪にあたるそう
3.11で殉職された方々の展示もあります。この後行く予定の南三陸町で津波にのまれたケースがほとんどで、パトカーからの無線で「大津波が来た!」との叫び声を最後に音信不通になったとの記述に胸が痛みます。

県庁外観

車を止めた方向に戻り続いて水沢県庁記念館へ。明治初期の廃藩置県後は、この地も県の所属がころころ変わったわけなのですが、明治4年から4年間ほど水沢県の県庁がおかれており、県庁舎として使われていた建物です。

県庁内部

宮城県がおかれて県庁所在地から外れてからは小学校、裁判所として使われていましたが、裁判所として利用されていた時点の状態に復元されて展示されています。

教育外観

最後に訪れたのが教育資料館。旧登米高等尋常小学校校舎です。明治21年から昭和48年まで使用された2階建ての総木造建築。明治の洋風学校を代表する建築物として国の重要文化財にも指定されています。

教育ジオラマ

大正時代の授業風景ジオラマなどなかなか楽しい。

教育教科書

古い教科書もたくさん展示されていました。自身が使っていたはずの教科書もあったのですが、全くみかけは覚えていません…そんなもんかな。
「みやぎの明治村」のなかでも代表的な施設なのでお客さんもたくさんでした。この教育資料館を最後にしたのは失敗で、さいごはややバテ気味でした。教科書の展示などはもっとしっかり見ておきたかったので残念なところ。とはいえ、最初に持ってきたら警察資料館に行く気がしなかったかも知れません。
かなりくたびれたので観光物産センターでコーヒーを飲んで休憩して、美術館をちょっと覗いて登米町を後にしました。

街並み

それにしても街並みはよく整備されていて、もっとゆっくり見学したかった。登米町は物流の主力が北上川の水運から鉄道に移ったが故に明治以降はある意味取り残されてしまい遺構が残されたというところでしょうか。できれば再訪して教育資料館はもっと時間をかけて見学したいと思いました。

その後は南三陸町まで足を伸ばして海の幸などを頂いたのですが、長くなりましたので追って投稿します。

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