「熱い」宿の東鳴子温泉郷旅館大沼に宿泊:南東北湯めぐり一人旅

かみのやま温泉に宿泊して山形街歩きを楽しんだ後の、次の宿、東鳴子温泉郷の日本秘湯を守る会会員宿の「旅館大沼」に宿泊までを投稿します。

□山形から東鳴子温泉郷まで
山形から新庄までは山形新幹線「つばさ」に乗ります。

つばさ

山形以降はすいていると思い「特定特急券」で安く収めます。注文通りガラガラで窓際の席を確保しました。

代行バス

お祭りの開催間近でにぎやかな新庄からは、不通の陸羽東線の代行バスで鳴子温泉へ。まあまあ混んでいるのはいいのですが、列車であれば1時間でいくところを1時間40分もかかります。途中の最上駅でトイレ休憩10分まであって助かりましたが、早く復旧してほしいところ。

鳴子御殿駅

先日かなり長い時間を過ごした鳴子温泉駅からは一駅で、瀟洒な駅舎の鳴子御殿湯駅で下車。この日の宿「旅館大沼」までは徒歩7分です。暑いし荷物は重いですが、特に行きは苦になりません。

□「熱い」宿の旅館大沼に宿泊
秘湯を守る会のスタンプを集め始めてからは、会員宿一覧をみて色々物色していたのですがその中から泊りってみたいと思った宿。さらにお気に入りのテレビ番組、NHK BS「ゆったり温泉ひとり旅」でもとりあげられて、行きたい気持ちが募っていました。今回の旅はこの宿が目玉です。土曜日に一人で泊まれる日を探して二カ月前に予約しました。

大沼入口

入口の外観はこんな感じ。右の四階建ての建物が湯治棟です。どちらも年代物ですが、内部はリニューアルされているし掃除も行き届いていて古さを感じません。

部屋

こちらがお部屋。少し贅沢ですが湯治棟ではなく空室の残っていた本館の六畳和室です。トイレは部屋にはないですがすぐのところにキレイなのがあります。窓を開けると廃墟…。駅から歩いて来る時も気になりましたが、東鳴子温泉郷も閉めた旅館が多く、廃墟建屋率50%みたいになっています。残念なことです。

まずは迷路のような館内を探検した後、露天風呂に連れて行ってもらいます。秘湯を守る会のサイトから予約で意識していなかったのですが「貸切露天風呂付」プランでした。なんでも露天風呂は車で5分ほどのところにあるので、一組三十分の予約制でチェックイン時に夕食前で予約したのです。

露天入口

一人のために送迎していただき恐れ入るのですが、駅の逆側の上ったところにある離れのようなところに連れて行ってもらいます。なんかやたら立派な門構え。「母里の湯」という名前がついています。

露天風呂

前に予約の方と交代して進んでいくとこんな露天風呂があります。お湯も適温でぼんやりしていたらあっという間に30分ちかく過ぎてしまいました。聞いたところ夕方しか入れないそうなのでもったいないですね。とはいえ歩くには遠いし、そうそう送迎もできないのでそういう運用になったのでしょう。
さらに館内のお風呂を紹介します。こちらのお風呂も特に撮影禁止と書いていなかったので撮ってしまいました。

千人風呂

まずは混浴の大浴場「薬師千人風呂」。酸ヶ湯温泉の名物「ヒバ千人風呂」の半分にも満たず、千人は入れるわけもないのですが、貸し切りの小さいお風呂の多いこの宿のなかでは一番大きいお風呂です。どこかでも同じこと書いたな…瀬見温泉の喜至楼ですね。どうしたことか、脱衣所がやたらと熱い。浴室ももちろん熱い。お湯も比較的熱めで熱い尽くしですね。

ふかし湯

本館の一階にはほかにも多彩なお風呂があります。こちらも名物の「ふかし湯」八幡平であこがれていたオンドルみたいなものですね。床の下にお湯があり室温も40℃近くに保たれています。10分ほど試してみましたが、やっぱり熱い。この酷暑の時期には長居できないか…冬にまた来たいです。

足湯

その横にある「石割の湯」でこちらは足湯です。それにしては立派すぎて裸でドボンと入ってしまいたいところ。もともとは普通の露天風呂だったそうですが、ロビーや客室から丸見えなので足湯にしたとのこと。

灯りの湯

さらにその隣にある「灯りの湯」。鍵をかけて貸切にして入ります。だいぶ小さくて一人サイズか。このお風呂の入口前にスリッパが二つ並んでいたりすると狭くないかな?と心配になります。その他に、千人風呂の女性側に「天女風呂」という女性専用のお風呂もあるそうです。

四階

本館だけでこれだけお風呂があるのですが、湯治棟の4階にも二つの貸切のお風呂があります。

庸の湯

18時過ぎの夕食の時間を狙って行ってみると両方とも空いていました。こちらが「陽の湯」。

陰の湯

そして逆側にある「陰の湯」。夕食は19時で予約していて少し広かったこちらに入りました。両者とも陸羽東線の線路の近くで、ちょうど列車が通ったで乗り出してみてしまいましたが、上半身丸見えになるので注意したほうがいいかも。
源泉は純重曹泉の自家源泉と含食塩・芒硝重曹泉の共同源泉をブレンドしているようでどのお風呂もすこし油っぽいにおいがします。以前立ち寄り湯で入った同じ東鳴子温泉郷の高友旅館はもっと激しく油っぽかったのでそういうお湯の質なのでしょう。
今回の部屋は本館の二階で、エレベーターのない湯治棟の4階にはなかなか行けず、大浴場に多く入りました。あと足湯が落ち着くので比較的長い時間過ごしたかもしれないです。

夕食

露天風呂まで出かけたので夕食は19時と遅めの時間にお願いしました。いくつかの広間があり、そのどこかでいただくことになります。一汁五菜と胃にやさしめというプランなのですが、充分豪華です。好物ということもありますが、茶わん蒸しが一番おいしかったかな。

デザート

こちらがデザートの豆乳プリン。黒蜜大好きなので嬉しいです。

自炊設備

夕食後も館内探検を続けます。湯治等は今も自炊ができる設備があり、きっちり使われているよう。一通りのものはそろっていて清潔に保たれている印象です。

自炊ダイニング

さらにその隣にこんな普通の家屋のダイニングのようなスペース。部屋で食べるのもいいのですが、数名の友達と宿泊してこんなところでみんなで食べたら楽しそう。他の自炊宿ではあまり見たことのない空間がいいなと思いました。
その後もお風呂を物色したりで、通例よりは遅めの23時ごろ就寝しました。

朝食

朝食は案外遅めの8時。夕食と同じ場所でいただきます。
朝食後ひと風呂浴びるともう9時過ぎです。10時過ぎの列車に乗る必要があるのであまりのんびりできずチェックアウトしました。幸いカードは使えたので助かった。

旅館を出る際には大女将でしょうか?和服を着たご年配の女性にお見送りいただきました。何十年もこうして一人ひとりお見送りしてきたんだろうなーと思い、その立ち振る舞いの麗しさとともに、とても印象に残っています。
旅館大沼よかったです。お風呂のお湯から脱衣所、ふかし湯などいろいろ「熱い」ので、今度は寒い季節に来たいと思いました。この感じなら真冬でも安心そう。次は湯治棟で安くあげてもいいし、旅館の公式HPには断食プランもあるらしいので面白いかも。

前回までの行程は上記リンクからご覧ください。

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