大沢温泉から盛岡に出て訪問した「盛岡てがみ館」と「もりおか啄木・賢治青春館」について投稿します。
盛岡てがみ館
いかにも公共機関といった飾りっ気のない建物の6階に小さめの展示室しかないところです。ですが昨年夏に初めて行った際に肉筆の手紙などの展示は迫真に迫るものがあり興味深く思いました。常設展は中央にちょっとあるくらいで企画展がメイン。従って、企画によっては何回も訪れたくなるところです。こちらが入り口です。
今回の企画展は「文豪たちの原稿展」高村光太郎、与謝野鉄幹/晶子夫妻の直筆原稿が展示されていました。館内は撮影禁止なので写真はありません。
印象深かったのは与謝野夫妻の啄木の思い出に関する原稿でした。鉄幹の字は中国の古文書のような雰囲気、晶子はいかにも女性っぽい繊細そうな字でした。生原稿というととても読めないものも多いですが、どちらも比較的読みやすい字でしたね。与謝野鉄幹という人は30代後半くらいからは不振で晶子のヒモ状態だったようで、はかない気分で生原稿を眺めていました。
その他諸々やはり面白かったです。機会があればまた訪問したいと思っています。
もりおか啄木・賢治青春館
次に訪れたのがこちら。「てがみ館」からほど近くにある無料の施設です。あまり期待していなかったのですが展示は充実していて驚きました。
二階では「あなた啄木派?賢治派?」という企画展が開催されていていました。盛岡の文学好きな人はこのネタですごく盛り上がるのだとか。石川啄木といえば「はたらけど/はたらけど猶…」とか詠んでおいて全然働かなかったとか、カネを借りて返す気がなかったとか酷いダメ人間なのが伝わっているので自分は賢治派かなあと思っていました。
事前のアンケートや来訪者の投票では啄木派は30%くらい。みなさんご存じなんでしょうね。ちなみに訪問者の書込みには「結婚式をすっぽかすなんて許せない」なんてのがありました。そんなことまでしてたのか…でも啄木派のほうには「人間くさいのが好き」なんてものもありました。100年以上前の人物なのでそんなこといってられますが、近くにいたら敵わんですね。
その他、頗る面白かったのですが、微妙な悪寒に苛んで充分に見学せずでてしまいました。同じ企画はもうないでしょうから残念です。一階にはカフェがあり今度の夏にひとり旅に来たときはゆっくりしていきたいです。