先日会社を午後半休して京都に行った際に訪問した漢字ミュージアムについて投稿します。
下調べなどは全くしておらず、祇園四条の駅でみた案内で初めて存在を知りました。昨年の初夏にオープンした新しい施設のようです。祇園の八坂神社前に位置していて3月の平日だというのに観光客の人通りの多いところです。
建物に入ったすぐの写真がこちら。案内を見ると見どころは多そうですが八坂神社の帰りのついでにいったのでやや疲れていて、面白そうなところだけ集中してみようと思いました。
一階で特に面白いと思ったのは「漢字の歴史絵巻」そのなかでも漢字の成立過程から、隷書、行書、草書、楷書といった書体の変化に関する記述です。秦の時代の文字のバラバラっぷりはすごいもので始皇帝の文字統一の事業は偉大なものです。その統一した文字ですら今とはずいぶん違っていて象形文字の雰囲気を残していました。
二階のフロアーは体験がメインでワークショップなども充実しているので子供をつれてきても面白いかもしれません。興味深かったのは企画コーナーのこちら。石碑等の漢字(碑文っていったらいいのかな?)の解説で「文字のみどころ」の展示は大いに勉強になりました。
一例を挙げると「欠筆」について。「玄」の字の最後の点が欠いているのですが、これは長上の者の名前と同一の字を使うのを遠慮して、最後の一画を省いたのだそうな。日本でいえば「大伴氏」が「伴氏」に改姓したのと同じようなものだそうです。
よくできているし、とても面白かったのですが入場料800円はちょっと高いという印象。立地抜群でこの価格設定でも充分入場者の数は見込めるという意図が見えるような…なにしろ以前、お金がらみの事件を起こしている漢検協会の施設だけに眉唾で見てしまいますね。