この日も温泉でゴロゴロの予定でしたが天気もいいので近場でどこかに行くかなーとという気分。結果として随分昔に一度行ったことのある新渡戸稲造記念館に決めました。
候補としては宮沢賢治記念館や花巻市立博物館あたりで新花巻駅近くに集中しているので行ってから考えようと思いました。どちらも数回行ったことがあるところですが「新渡戸稲造の著書展Ⅱ」という企画が面白そうな新渡戸稲造記念館に決定。
一度行った覚えがあるのですがこのブログにも記事がないので随分前なのかもしれません。よく覚えているのは館内のガイドの方が日露戦争の話から始まり「終戦の仲介したセオドアルーズベルトはこの新渡戸稲造の『武士道』を読んでいてこの素晴らしい国を潰しちゃいかんと思って行動したのです!」と説明していたこと。読まれていたことは事実で理由の一つにはなるのでしょう。とはいえそこまで影響したと断言していたに仰天!ですが新渡戸稲造記念館のガイドの説明としては正解なのかもしれないなーなどと思った覚えがあります。
それはそうと何年ぶりかもわからない再訪ですが庭園の綺麗な立派な施設です。こんなに立派だったかな?
常設展示は新渡戸家の系譜と新渡戸稲造の生涯で二つに分かれています。稲造の生涯というのはよく記憶に残っているのですが新渡戸家については覚えがなく勉強になりました。代々花巻というわけではなく数代前に盛岡藩に仕官して花巻に住んでいたらしいとのこと。しかし恵まれた環境ではなく祖父や父親は優秀であったものの下北半島の僻地に流されたとか、蟄居閉門処分をうけたとかおどろおどろしい説明がされていました。
新渡戸稲造の生涯はこの記念館だけでなく、盛岡市先人記念館などでも勉強しているので復習といった感じ。太平洋戦争開戦の10年近く前になくなっているのですが「あと10年生きていれば戦争もどうなっていたか…」という記述がありました。確かに国際連盟事務次長を歴任していた人物の言は重いとはいえ開戦を回避できていたとは思わないなー。
企画展の「新渡戸稲造の著書展Ⅱ」も面白かったです。どの著書だったかは失念しましたが、西郷隆盛が洋式の食事会に招かれたとき「私は作法を知らないので失礼があるかもしれない」と断りをいれてスープを皿を両手でもって口をつけてグビグビ飲んだという逸話から、大人物は細かいことは気にしないものだとのこと。でも豪傑ぶって無作法なのはダメよと釘を刺していました。
諸々展示が充実していて一時間くらい過ごしたでしょうか。気分よく記念館を後にすることができました。