大阪発青森行きですから、
関西在住の東北好き列車好きには最適の手段でした。
運行している間は毎年でも乗ろうというくらいの気概でいました。
一番最初に縁があったのは平成18年ころ。
大館→弘前間(ちょっとうろ覚え)だけちょっと乗ったものです。
寝台列車ではあるが朝の一定の時間を過ぎると
自由席特急券で乗れる制度を使いました。
空いていたしB寝台の下段で足を延ばして座っているといい気分で、
普通の特急電車よりよほどいいと思いました。
「ちゃんと」最初に乗ったのは平成21年の冬、大阪→青森のの全区間です。
寝台料金のみで10500円するA寝台下段を奮発しました。
すでにこの頃には個室でないA寝台(開放式というらしい)を
連結しているのはこの列車だけで、
この機会を逃すと一生この形態の寝台には
乗れないなと言うことでの決断です。
その時の寝台特急券は大事に机にしまってあります。
大阪を6時前に出て青森に9時前につく
15時間の長丁場でしたが退屈した覚えはありません。
すでに社内販売はなくなっており、
大阪駅でいろいろ買い込んでから乗車しました。
金沢に着くまでに同じ特急の「サンダーバード」に
二回くらい追い越されたような気がしますが、
もう達観していて、そんなに急いでどこに行くみたいな気分でした。
道中はよく眠れて(ちょっともったいない気もしました)、
起きるとすごい大雪の中を走っていました。
寝台に座ってぼんやり雪景色みて遠くに来たことを実感していました。
「きたぐに」の下段は座ると頭がつっかえるので
それに比してかなり楽だった覚えがあります。
それから平成22年の夏、臨時列車となった平成24年の夏に
いずれも大阪→秋田の区間でB寝台に乗りました。
どういうわけかこの二回はあまり眠れず
通路に設置されている折り畳み式のベンチに座り
羽越本線に入った後の暗い日本海を眺めていた覚えがあります。
子どもの頃から憧れていた寝台列車ですが、
相応に乗ることができるような財力と時間ができたころには
需要も供給も完全に衰退した後でした。
車両も老朽化していて、外板は波打ち錆びも目立ちなんとも哀れな感じ。
車内も読書灯がつかなかったり、あまりトイレなどは使いたくないものでした。
それでも最終盤に数回乗ることができて幸せだったと思いたいです。
「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」、
今年の秋に運行開始の「ななつ星」といった
「乗ること自体」が目的になる列車は楽しそうですが、
ちょっと別物の様な気がします。
個人的には「サンライズエクスプレス」のようなものが増えてほしいです。
ツアーバスも規制強化で遠距離路線は難しいらしいですし、
JRも考え直してくれないかと期待しています。