中江藤樹記念館とヴォーリズ記念館ほか

先日投稿した高島市散策の際に訪問した資料館三つについて投稿します。これといったものはありませんがいろいろ勉強になりました。

中江藤樹記念館

安曇川駅から徒歩15分ほどで着く資料館です。9時過ぎの開館直後に行ったので、受付するなり真っ暗な展示室に電気をつけていましたが館内は底冷えしていました。
やたらと親切な館員さんに奥まで案内されてまず10分ほどのDVDを見ろとのこと。そのあと展示物を説明しましょうかと言うのですが、それは遠慮しました。

中江藤樹

中江藤樹に関しては名前くらいしか知りませんでしたが、一言でいうと江戸時代初期の陽明学者です。非常に秀才なのですが、100石の上士として仕えていた伊予大洲藩を脱藩してまで生まれ故郷の近江に戻ってきて私塾を開き「近江聖人」と呼ばれていたそう。
その教育の影響か大金を鞍に置き忘れた武士に馬子が遥々30km追いかけて返し、お礼をほとんど受け取らなかったという逸話をジオラマまで作って相当強調していました。
朱子学と陽明学の違いすら怪しい自分としてはそこらへんを勉強しようと思ったのですがそういう展示はありませんでした…確かに、こういう資料館で展示するようなことではないですね。

展示を見終わるころにはすっかり暖房が効いてきて暖かくなっていました。椅子もあったので少し休憩していたのですが、自分一人のために高島市の税金を使ってしまったようでなんだか申し訳ないような…

琵琶湖周航の歌資料館

続いて今津に移り駅にほど近いこちらの資料館に行きました。琵琶湖周航の歌ってのは資料館ができるほどの歌なのですね。昼前でしたがご年配の方々が多数来館していて少し驚きです。

琵琶湖周航の歌

正直全然知らなかったのでさらっと流してしまいました。気になったのが琵琶湖遭難事故の記事。京大生を含む前途有望な学生がボートで強風にあおられ転覆。11人も亡くなったとか。

今津ヴォーリズ記念館

最後に訪問したのがこちら。ヴォーリズは関西学院大学の校舎をはじめ昭和初期から日本に数多くの西洋建築を残した人で各地に資料館があるので「今津」と書かないとここと特定されません。
百三十三銀行今津支店として建築されたもので昭和50年代から図書館となっていたものを15年ほど前に記念館としたものです。

ヴォーリズ外観

内部はヴォーリズの各地の建築が展示されていているのですが、多種多様でなかなか興味深かったです。
明治末期から来日して戦争のときにも帰化してアメリカには戻らなかった人です。このような日本に尽くしてくれた外国の人には胸を打たれますね。
ちなみに帰化した後の日本名は「一柳米来留/ひとつやなぎめれる」で米国より来りて留まるという洒落なんだとか。あちらでの名前はウィリアム・メレル・ヴォーリズ/William Merrell Voriesです。

ヴォーリズ内部

もと銀行の建物ということで内部は復元したそうです。いかにもという雰囲気です。弘前と盛岡にもこんな資料館あったな。銀行は立派な建物にしていたので歴史的建造物になりやすいのでしょうか。
最初から最後まで誰もいなかったのですが奥のほうで女性の賑やかな会話がずっと聞こえていました。カフェもあるらしいので地元の社交場のようになっているのかな?

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