急行「きたぐに」のこと

2012年の春に定期列車としての運転を終了し、
2013年の年始を最後に完全に廃止された急行「きたぐに」ですが、
関西に住むようになった2003年以降ずいぶんお世話になりました。

伝統のある急行列車で昭和57年までは大阪と青森を結んでいました。
過去には北陸トンネル内で火災事故をおこしたこともあります。

最初に乗ったのは確か高校生の頃です。
当時は関東在住でしたがどういうわけか新潟に一人旅にでて、
帰りに新潟→直江津間に乗りました。

その後は急行「能登」にのって帰ってきたのですが、
夜中に夜行列車を乗り継ぐなど今ではとても考えられません。
体力的にもそうですが、夜行列車自体がほとんどなくなってしまいました。
お金のない学生ですから寝台車ではなく座席でした。

その次はもう関西に引っ越して以降で、
たぶん5回は乗っていると思います。

そのうち2回は往復「きたぐに」利用の新潟弾丸一人旅でした。
行きは座席で長岡まで行き、温泉、博物館などいって
その日の夜、寝台で爆睡して帰ってきたのですが、疲れがひどく、
翌日は使い物にならず嫁に揶揄されました。

他は東北に行くときに使ったのが主ですが、
朝早く新潟につけるというのは充分な利用価値がありました。

583系という車両が使われており、寝台は3段でした。
これがまた不平等で有名でして、
下段は幅も広く高さも半分くらい使用して悠々とできるのですが
中下段は残りをわける形で起き上がることもできないくらいです。

ちなみに寝台料金は下段が6000円、中上段が5000円です。
ほとんど下段をとることができたのですが、
一回だけ上段になってしまったことがあります。
かなり狭くて難儀しましたが、案外よく眠れた覚えがあります。

そういえば昨年非常に珍しいことに新潟に出張する機会があり
もしも「きたぐに」が定期列車で残っていたら
往路か復路どちらかで利用していただろうにとおもって悲しくなりました。

寝台の下段は広いので子どもと二人で乗って
昔の電車の思い出を残させることを夢見ていたのですが、
重ね重ね残念です。

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