晩秋の岩手水沢街歩き

先日また岩手に行ってきました。今回は全体の行程、なかでも土曜日の奥州市水沢での街歩きを中心に投稿します。

定宿の大沢温泉は土曜日は一人泊はNGだったのですが、ほぼ二人分の割増料金で泊めてもらえるプランが最近できたようです。とはいえ、それでもあまり空室はないのですが、キャンセルが出たようで二週間ほど前に予約しました。本来は金曜日も泊まって二泊くらいしないと物足りないのですが、あいにく予約できず一泊のみです。
折角岩手まで行くのにただ行って帰ってくるのはもったいない、ということで前日はビジホに泊ることにしました。

アイス

このときの金曜日は忙しく出発は東京駅19時近くの「はやぶさ」、嬉しいことに社内販売があったのでまた「スゴクカタイアイス」を買ってしまった…

北上駅

とっぷり暮れた北上駅には21時過ぎに到着です。

アパ入口

この日の宿はアパホテル北上駅西。最近アプリを入れてひいきにしています。駅から十分近く歩くためかあまり人気がなく安く泊まれました。

客室

部屋は変わり映えしないですがこんな感じ。禁煙室で予約したはずなのですが、少しタバコくさい。最近禁煙室に変えたのかもしれないのですが、これは減点。部屋変えてほしいというほどではありませんでした。

風呂

アパホテルはドーミーイン、ルートインほど大浴場のある宿は多くないのですが、ここはありがたいことに大浴場があります。てゆうかここを選んだのもそれが決め手。温泉ではありませんが、やっぱり大きいお風呂がいいです。
事前にアプリ上で支払いを済ませるとチェックインもチェックアウトも無人で誰とも会話していません。いまどきですがいいのか悪いのか…

翌日は遠野、釜石方面にでかけることを考えていたのですが、釜石線の接続が絶望的で断念。北上から3駅でいける水沢で資料館を二つまわることにしました。東北本線で三駅といっても15分330円もかかります。駅間距離が長いので鈍行なのに快速で相当スピードでていそう。

水沢駅

水沢には9時前に到着。いまとなっては奥州市の中心となる街ですが、水沢市、江刺市など二市二町一村が合併してできた市で、いまいちどこだかわからず正直いい名前とも思えません。とはいえ、日本全国市町村合併後の名称をみても、利害が絡んで大変そうで仕方ないのでしょうね。
まずは斎藤實記念館に向かいます。水沢駅からは徒歩20分弱。この日は11月上旬にしては寒くて10℃くらいですが、歩くにはちょうどいいか。

武家入口

スマホで地図を見ながら歩いていたのですが、手前に武家住宅資料館というのを見つけて立ち寄ることにしました。

武家資料館

武家屋敷は江戸時代からの古くて趣のある建物くらいと思っていて入場無料だからちょっと寄ってみようかくらいの気持ちだったのですが、ここは資料館の体裁で水沢伊達氏の歴史をはじめ、城下町の展示なども面白かったです。もともとは留守家という一族だったのですが、伊達氏に取り込まれたようでなかなか複雑な過程があります。

続いて少し歩いて斎藤實記念館に到着。十年以上前にいったことがあり再訪なのですが、こんな立派な建物だったかな?

入口

海軍出身の総理大臣まで歴任した水沢の三偉人のひとりです。子供のころから海軍時代をとおしての生涯の展示がメインですが、なんといっても2・26事件のコーナーは時間をかけて見学しました。良識のある政治家のはずなのに「君側の奸」などといわれ、200名もの兵士に包囲されて40数発の銃弾を受けて即死。

鏡台

流れ弾のあたった鏡や血染めの布団や寝具など、あのときの青年将校たちは何を考えてこんなことしたのか…これだけは前回来てみてことを覚えています。

トランク

面白かったのはこのトランク。このキャリーバッグ全盛の時代からすれば考えられないですが、こんなトランクで旅をするのも味がありますね。あとは企画展に春子夫人のラブレター。夫人は薩摩藩士の名家のお嬢様で展示物もたくさんありましたが、こういうのはこのような資料館でないと見られませんね。
小さな資料館ですが、一時間近く滞在したと思います。この日はかなり歩くので、大通りにあったコンビニでコーヒーとおやつを食べて一休み。イートインコーナーのあるコンビニで暖かくて助かりました。

後藤入口

続いて訪問するのは後藤新平記念館。こちらも十数年ぶりの再訪です。武家住宅資料館の近くに旧宅もあるのですが、資料館は少し離れたところにあります。こちらも立派な建物。

後藤内部

水沢で生まれ、医学の道から大臣、東京市長などを歴任して、特に関東大震災後は壮大な復興計画を策定して「大風呂敷」と呼ばれていた後藤新平。晩年にはNHKの前身、東京放送局の初代総裁に就任したのですが、ラジオの放送当初の話が面白い。町中を歩いているとどこの店でも同じレコードを流していておかしいと思って聞いてみるとそれがラジオ放送なるものだったとか。あとで調べてみたら「都市伝説的な逸話」だそうで、
NHKなどの放送史関連ではよくでてくるエピソードでした。
どちらの記念館でも県内の小学校、中学校の生徒が書いた感想文などが展示されていてよんでいるとほほえましい。中学生くらいになると綺麗な字でしっかりした文章を書く生徒がいて感心します。

その後は駅に戻ります。そのほかにもう一人の偉人の高野長英記念館もあるのですが、時間的にも体力的にも厳しくて自重しています。この日だけでも2万歩近く歩いたので充分か。それにしても資料館を建てるほどの偉人を三人排出している水沢。昔からそれほど大きい町ではなかったはずですが、たいしたものです。
水沢からは鈍行で花巻まで向かいます。そして送迎バスで定宿の大沢温泉へ。

大沢温泉の記事へのリンク

今回は大沢温泉の紹介記事を気合を入れて書きましたので上記リンクからご覧ください。正直大沢温泉は一泊だけでは物足りなかったですが、翌朝はおとなしく新花巻まで送迎バスで出た後、新幹線で東京に戻りました。

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