存続危機の芸備線備後落合駅へ

先日広島岡山へ旅に出たのですが、経由した芸備線備後落合駅が印象的だったので一つ記事を作って投稿します。山間のひっそりとした、とてもいい駅でした。

最大の目的地は三次でした。広島から戻る形でいったのですが、切符のからみもあり新見から倉敷にでるぐるっと回るルートを選択しました。JR芸備線のなかでも三次から新見にかけては超閑散区間で廃線が取り沙汰されています。先日JR西日本が発表した赤字ローカル線の収支でも最悪レベルの赤字とのこと。

備後落合駅は島根に向かう木次線との乗換駅で三次から新見に行くためには必ずこの出来で乗り換えが必要です。今回は16分の待ち時間でしたが、何しろ新見まで行く列車は一日三本しかありませんので、いくら駅が印象的でも次の列車でというわけにはいかないのです。

ホーム

今回行った14時過ぎの時間は三次方面、新見方面、木次方面から列車(といっても一両)が集い賑やかになるのですが、この時間を過ぎたら静寂に包まれることでしょう。この日は休日でごついカメラを持った鉄道好きの人々がたくさんいましたが、平日なら誰もいなかったのではないかと思わされます。正直自分含めまともな客は一人もいなかったのでは?

駅舎

10年以上前にも一度ここで乗換えたことがあります。そのときはその木次線で島根方面にでたのですが、小一時間待った覚えがあります。乗換駅と言っても地形の関係でここにできただけで周りに人家はほぼありません。前回は駅の周りをウロウロしてみましたが、近くの国道まででても店一つなかった覚えがあります。今回はそこまで時間の余裕がないので駅舎の写真をとっただけで終了です。

機関士というバッチをした方がいて「この駅は…」と説明をしていました。あとで調べたのですが蒸気機関車時代からの国鉄の機関士のかたがボランティアでガイドをしているのだとか「この駅の由来は3つの線路が落ち合うから」と聞こえてきました。確かに地図を見ても落合という地名は近くにはありません。またこれも後で調べたことですが一昔前は広島からくる急行がこの駅で方向を変えて松江や米子に向っていたそう。最盛期には職員は100人を超えていたそうです。

近景

遠くには転車台の跡やしかるべき施設が朽ち果てている情景。廃墟とまではいえませんが、妖しい魅力を放ちます。今度はうまく時間を作ってガイドさんの話でもゆっくり聞ければいいと思うのですが、そうすると車で来ないと無理なのでは?こんな駅で静寂のなか何時間かボンヤリしてみるのもいいかもしれないとも思います。

今回の旅は広島から中国山地の内陸部を岡山県内まで戻ってくるルートだったですが、その前後の行程は追って投稿します。

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