令和三年夏の東北一人旅で訪問した花巻市博物館について投稿します。何年前に訪れたかはすでに忘れてしまいましたがこちらは再訪問ということになります。
最終宿泊地は乳頭温泉郷鶴の湯でしたが時間に余裕があるのでどこか一つ博物館をめぐることを考えていました。そこで「鉄道と花巻ー近代のクロスロード」というテーマ展が面白そうな花巻市博物館を再訪することにしました。
7月前半の平日ということもあり博物館の目の前の駐車場は閉鎖されていて宮沢賢治童話村の駐車場にとめて少し歩きます。
動機となった鉄道関連のテーマ展は期待通りで明治から大正にかけての鉄道関連の展示、特に団体旅行の栞とか東北本線開通に期待する新聞記事など当時の人々の気持ちを知ることのできる展示が面白かったです。だいぶ時代は後になりますが東北新幹線開業時には花巻には駅がなかったのですが、新花巻駅誘致のあれこれなども興味深いか。「交通の要衝花巻に新幹線の駅は計画されませんでした」などとちょっと恨みがましいところが面白いかも。
ほか、ミニ展示として「稗貫・和賀両郡と再仕置」というのがありこちらは鉄道関連をしのぐばかりに面白かったかもしれません。豊臣秀吉の「奥州仕置」といって、全国統一時に断行された東北大名に対する処分・配置換えがあったのですがその430年記念プロジェクトの一環での展示になります。花巻周辺では稗貫・和賀といった諸氏が秀吉に従わなかった旨で領地召し上げとなりその措置で一揆が起こったものの南部氏により鎮圧されたとのこと。その過程が展示されていました。プロジェクトには米沢や仙台はじめ東北各県の博物館資料館が参加していてそれはもう全部訪れたいくらいですがそれはとても無理か。
常設展示は再訪ということもあるのでさらっと流しました。それでも昭和中期の花巻駅のジオラマは見入ってしまいましたね。また料金不要の図書コーナーも面白そうで今度時間のあるときにここでいろいろ資料を読むのも面白いかと思いました。
帰ろうとすると外は本降りの強かな雨。来たときは薄曇りの暑いくらいだったのですがこの時期は油断なりません。折りたたみの傘を持っておいて助かりました。