【小さな旅】鳴門市ドイツ館訪問

先日の三連休で訪問した鳴門市ドイツ館について投稿します。わざわざ徳島まで日帰りで行ったのもここが目的でしたが、期待通りいい資料館だったと思います。

何故徳島県のこの地にドイツ館?ということになるのですが、ここには「坂東俘虜収容所」という施設があり第一次世界大戦の初期に、中国青島で捕虜になったドイツ人を収容する施設があったところです。日露戦争でのロシア人捕虜の扱いも丁重だったそうですが、ここの扱いも人道的見地から寛大で友好的なものでした。そのため地域のの人々との交流も豊かで、当時のドイツの進んだ技術の指導も受けたとのこと。そのなかでも音楽活動が特に盛んでベートーベンの「第九」が日本で最初に演奏された地として有名です。

ドイツ館

実際の収容所の跡地から少し離れたところにドイツ村公園として整備された中、立派な洋館風のドイツ館がそびえたっています。駐車場も満車でしたが館内も人が多く人気は高いよう。受付で入館料を払って二階の展示室に上がります。
収容所のジオラマやドイツ人たちの生活や地域住民との交流などの展示があります。所長の松江豊寿陸軍中佐の苦心の工夫には感心。等身大の人形が第九の演奏までの活動を紹介する「第九シアター」も面白かったです。収容所には男子しかいなかったので合唱の女性のパートは男性の声域にアレンジしたとのこと。

内部

その後ヴェルサイユ条約の発効で捕虜は帰国することになるわけですが、約1000人のうち67名が日本への残留を希望したとのこと。また帰国しても母国では廃墟と払えるはずもない賠償金が待っていたとの説明が物悲しいです。
明治大正期の国際的な人道的活動で今も続く海外との交流といえば、串本のトルコ記念館を連想しますが、とても心温まるものです。その数十年後の太平洋戦争時の捕虜虐待のことを思えばどうしてああなってしまったものかと嘆かわしい限りではあります。
収容所関連資料をユネスコの「世界記憶遺産」に登録を目指しているとのことで応援したいと思いました。

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コメント

  1. 宮田勝文 より:

    元徳島県民です。関西から、日帰りでドイツ館へ行くのは、無理です。
    今、コロナの影響で南海フェリーの時刻表が変わっていますが、南海難波駅発の最終電車で和歌山市駅へ行きます。そこから和歌山港まで歩きます。そして和歌山港発の深夜便に乗ります。早朝に徳島港に着きます。徳島駅までの連絡バスはありません。で、徳島大学前か市民病院前まで歩きます。途中で、すき家や松屋があって朝食は摂れます。
    で、路線バスで鳴門駅まで行って、鳴門市バスでドイツ館へ向かうのが良いと思います。

    • よしゐちあをに より:

      宮田様はじめまして、コメントありがとうございます。
      確かに関西からドイツ館に日帰りはムリなところが大きかったです。今度は一泊くらいでゆっくり行きたいところです。